「うまくなろう! サクソフォーン」


<はじめに>

バンドジャーナルに2年間連載した記事が本になり、私自身大変喜んでおります。この内容は、演奏家として活動してきた経験をもとに書いたもの、言ってみれば須川流サックス・スタディーのようなものです。万人向けかどうかはわかりませんが、読んでみてください。

 「練習」というものはなかなか大変なものです。 強制されてできるものではありません。では、どうしたらよいのでしょうか。「練習」を「練習」と感じなければいいのではないかと私は考えています。「楽器をコントロールする遊び」になるように心掛ける、つまり気がついたら長い時間、楽器を吹いていたことになればいいという意味なのです。 「この本を片手に楽器を吹いていたら時間を忘れていた」、なんていうのが理想です。また「明日はここをやっつけてやろう」くらいな前向きさに加えて、練習曲のほかに自分の好きな曲、メロディーを、少しでも自分の求めるものに近づくように楽しんで吹くことを忘れなければ、もっともっとサクソフォーンが好きになると思います。

<目次>
●PART I 練習に入る前の基本
STEP1 楽器の特性を知っておこう
楽器としての歴史は今、作られつつある/楽器の種類/楽器各部分の名称と組み立て方/マウスピース/楽器の手入れ
STEP2 楽器の構え方と指の動かし方
楽器の持ち方・構え方/指の形・動かし方(主鍵部分)/指の形・動かし方(サイド・キイ)
STEP3 音を出す基本 アンプシュアと呼吸
いい音を出すための正しいアンブシュア/息の吸い方、 6つのチェック・ポイント
●PART II 基礎練習
STEP4 音作りの基本はロングトーン
初心者向けロングトーン/音階を使ったロングトーン
STEP5 表現の基本 タンギング
舌の触れる位置/音色を支配する発音イメージ/アタックとレリース練習法
STEP6 リードの選び方と調整法
リードの役割/リードとマウスピースの関係/リード選びのチェック・ポイント/吹きながら育てよう−私のリード選択法/私の調整法
STEP7 ヴィブラートの練習 入門編
2つの発想による練習法/ヴィブラートのかけ方:初心者向き
STEP8 メロディーを使ってのヴィブラートの練習
練習法C メカニカルな練習/練習法D メロディーの中で自然に/練習法E とっておきの練習法
STEP9 バランスのいい練習メニューを作ろう
基礎練習/教則本を使っての練習/好きな曲で練習するのが上達への近道
●PART III 表現力アップの練習
STEP10 効果的なヴィブラートの使い方
ヴィブラートの種類/どんな時にどのようにヴィブラートをかけるか/ノン・ヴィブラートの効果
STEP11 曲のイメージをつかむには調性と楽語を理解しよう
調性を知って曲のイメージを感じる/調、速度記号、発想記号から曲を理解する/同じ楽語でも表現はさまざま、だから面白い!
STEP12 フレーズの山と谷を理解して表現力アップ
大切なのはフレーズの山と谷/表現力アップのポイントはフレーズ同士の会話
STEP13 表現力・技術を生かすアンサンブルの上達法
並び方/アンサンブルの基本/練習法の基本/音程のチェック/リズムの合わせ方
●PART IV もっと上手に、そして失敗しないためのポイント
STEP14 いつかはものにしようスーパーテクニック
超高音を出すフラジオ(アルティッシモ)/フラッター (タンギング)/ダブル・タンギング/スラップ・タンギング/グリッサンド(ポルタメント)
STEP15 プレッシャーを克服するソリストの心構え
ソリストの心構え/まとめ
STEP16 いい音が出ない時のチェック・ポイント
低音が出にくい/タンポのベタつき/水対策/キイ・ノイズがうるさい/リードのノイズ
STEP17 練習不足のOGヘのアドバイス
練習不足の人に現れる症状と対策/まとめ/おわりに
音階の一覧

Up
|Top of page| Back (to Library 書籍情報)